北軽井沢倶楽部
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薪割りとエコジム/森・ガ

2010.11.20

斧を持ったことも無い我々都会の人間にとって、 自分が薪割りをする日が訪れようとは夢にも思っていなかったが、 不思議なもので、今日、自分は斧を持ち、振り下ろし、薪を割っていた。

木の生えていた方向、木の節があるかどうかを判断し、 木の割れやすいラインを見極めて、そこに正確に斧を振り下ろす。

頭では分かる、単純な手順なのだが、 実際にやってみるとなかなか割れない。 まず、狙ったところに斧が振り下ろせない、 振り下ろせても、腰が入っていないせいか、木にはじかれてしまう。

宮崎先生がお手本を見せてくれたときは、 いとも簡単に、すぱっと割れた薪は、 自分達都会の人間に対しては、素直に割れてくれない。

宮崎先生よりも若くて、腕の力だけならば自分のほうがあるのではないか、とも思うのだが、 長年の、山での生活の経験は、体全体を使った柔軟な力で、薪をすぱすぱと割って行く。 先生の、テンポ良く薪を割って行く姿がとても格好良く、 自分もこのような体験を子供の頃からしていたかった、と、 少しうらやましくなってしまった。

ところで、都会の人が頻繁に利用する、ジム。 実は、山で生活していることそのものが、体を動かし鍛えることに繋がるので、 山にジムは必要がないのです。大げさな機械の上で走ったり、重いものを持ち上げる運動をする代わりに、 山へ歩き、木を切り、運び、薪を割る。生活そのものが、ジムなのです。

我々は、それを「エコジム」と呼び、 山での生活と共に、健康的な体を作る活動を広めていけたら、と思っています。

おじいさん、おばあさんになっても、 足腰が強くて、薪を割ったり、畑を耕したり出来る、 そのような、昔は当たり前だった生活スタイルを、 もう一度、我々は思い出して、習い、伝えていきたいと思っています。 (Ic)