北軽井沢倶楽部
北軽井沢倶楽部

検索

食と音楽 チューバ

2021.08.07

 北軽井沢倶楽部、レストラン&キッチンでは一流の食事にさらなる彩りを添えるべく、ご要望に応じて演奏家による楽器の演奏を行っております。

  今回は当施設で演奏されている楽器の一つ、「チューバ」について紹介させて頂きます。

「チューバ」とは元々「管」を意味する「Tubus」に由来している。古代ギリシャ・ロ ーマ時代には青銅製の管楽器の名前として使用され、後に「ラッパ」全般を指すようにな った。現代のチューバもこれに由来し、「低音のラッパ」を意味する「バス・チューバ」 となった。 現在チューバといわれている楽器は複数存在し、その名称も異なる。これは各国の楽器 の創案、呼称が異なっていることからだ。もちろん楽器の大きさ、形、構造等、まちまちである。現在、チューバという言葉が示す楽器は一般的にはバス・チューバとコントラバス・チューバの2種類である。

プロイセンの軍楽隊長であるヴィルヘルム・ヴィートプレヒトとヨハン・モーリッツが共同で開発し、1835年9月12日に特許を取った楽器がバス・チューバである。長い音楽史の中で誕生日のわかる数少ない楽器の一つである。 チューバが管弦楽作品のなかで初めて使用されたのは 1845年に初演されたリヒャルト・ワーグナー(Wilherm Richard Wagner, 1813-1883)の『タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦(Tanhäuser und Der Sängerkrieg auf Wartburg)』といわれている。

オーケストラの中では主にトロンボーンやホルンとのアンサンブルや、コントラバスとのユニゾンで演奏することが多い。 チューバの活躍する有名な作品にはワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」や「ニーベルングの指環」、マーラーの『交響曲第1番「巨人」』などがある。 現代においてはスターウォーズの中で使用される「ジャバ・ザ・ハットのテーマ」などがチューバのソロで書かれている。 オーケストラの中では低音域を担当し縁の下の力持ち的な存在であるが、ソロ作品も多く作曲されるようになった。 今回レストランで演奏するのは「バス・チューバ」を用いたソロである。普通に生活していると聞く機会のない楽器のソロ演奏を聴くチャンスになっているのでお楽しみいただきたい。